【Python】print関数の使い方を初心者向けに解説｜改行・変数埋め込みまで

という方に向けた記事になります。

変数や簡単な文法は理解してきたけど、print関数の正しい使い方が分からないし、よく分からないエラーが出る…と詰まることがあります。

そこで本記事では、「Pythonにおけるprint関数の実践的な使い方」について詳しく解説します。

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Pythonのprint関数とは？できることと基本的な役割

Pythonのprint関数は、引数に指定した値をコンソール画面に出力するために使用される組み込み関数です。

処理途中の値をコンソール画面に出力しプログラムの動作確認するなど、python学習で活用することができます。

ここでは、print関数の基本的な書き方等について見ていきます。

print関数の役割と標準出力の仕組み

print関数は、Pythonプログラムの実行結果を画面に表示するための最も基本的な関数です。プログラム内部で扱っている値や処理結果を「標準出力（standard output）」と呼ばれる出力先に送る役割を持っています。

通常、標準出力とはターミナルやコマンドプロンプト、IDEの実行結果画面を指します。プログラムで出力先を指定しなかった場合にデフォルトで出力される出力先のことです。

Pythonはインタプリタ型言語であり、コードを1行ずつ実行しながら結果を確認できる点が特徴です。そのため、処理の途中経過や変数の中身を確認する目的でprint関数が頻繁に使われます。

また、print関数は単なる表示機能にとどまらず、デバッグや動作確認にも利用されます。エラーが発生した箇所の直前で値を出力することで、問題の原因を特定しやすくなります。

Pythonの公式ドキュメント：組み込み関数 – print

print関数の基本構文と書き方

print関数の基本的な構文は非常にシンプルで、表示したい値を丸括弧の中に指定します。

例えば「print(“Hello”)」と記述すると、画面には「Hello」と表示されます。

数値を出力する場合は、クォーテーションで囲まずにそのまま指定します。print(10)と書けば、数値の10が表示されます。サンプルコードで確認しましょう。

# 文字列の出力
print("Hello, World")

# 数値の出力
print(10)

また、print関数には複数の引数を指定することも可能です。引数はカンマ区切りで並べられ、デフォルトでは半角スペースで区切って表示されます。この仕様により、複数の値を簡潔に出力できます。

# 複数の引数を指定
print("text1", "text2", "text3")

# 出力結果
# text1 text2 text3

Pythonのprint関数の基本的な使い方

Pythonでは、print関数を使って「文字列・数値・リスト・辞書」などの様々な値を出力することができます。

ここでは、print関数の基本的な使い方・複数の値や変数の出力方法について解説します。

文字列・数値・リスト・辞書を出力する

print関数は、Pythonで扱うさまざまなデータ型をそのまま出力できます。

最も基本的なのは文字列と数値の出力です。文字列はクォーテーションで囲み、数値はそのまま指定します。これにより、プログラムの実行結果やメッセージを直感的に確認できます。

# 文字列の表示
print("こんにちは")

# 数値の表示
print(20)

# 出力結果
# こんにちは
# 20

Pythonでは、リストや辞書といった複数の値をまとめて扱うデータ構造も頻繁に使用されます。print関数にリストを渡すと、要素が角括弧で囲まれた状態で表示されます。

# リストの表示
print([1,2,3])

# 出力結果
# [1, 2, 3]

辞書の場合は、キーと値の組が波括弧付きで出力されます。これらの表示形式はPythonの内部表現に基づいており、データ構造の中身を一目で把握できる点が特徴です。

# 辞書の表示
print({"name": "Tanaka", "age": 30})

# 出力結果
# {'name': 'Tanaka', 'age': 30}

print関数は、学習初期だけでなく、処理結果の確認やデバッグにも役立ちます。例えば、ループ処理の途中でリストの内容を出力すれば、想定どおり要素が追加されているかを確認できます。

複数の値や変数を出力する

print関数では、カンマ区切りで引数を並べることで、複数の値や変数を同時に出力できます。

例えば、文字列と数値、変数を混在させても問題なく表示されます。このとき、各要素の間にはデフォルトで半角スペースが挿入されます。

name = "Tanaka"
print("名前：", name)

# 出力結果
# 名前： Tanaka

複数出力は、処理の流れを追跡したい場面で特に有効です。変数名とその値を一緒に出力すれば、現在の状態を正確に把握できます。

初心者がつまずきやすい点として、文字列と数値を「+」で連結しようとしてエラーになるケースがありますが、print関数のカンマ区切りを使えば型の違いを意識せずに済みます。

name = "Tanaka"
age = 30
print("名前：", name,"年齢：", age)
#print("名前：" + name + "年齢：" + age) # エラーになります

# 出力結果
# 名前： Tanaka 年齢： 30

Pythonのprint関数を使って変数を埋め込む方法

Pythonでは、文字列の中に変数や数式を挿入し、新たな文字列として生成することが可能です。

ここでは、print関数を使って変数を埋め込む方法を3つ解説していきます。

f文字列（f-strings）を使用する

f文字列（f-strings）は、Python 3.6以降で利用できる最も推奨度の高い文字列埋め込み方法です。

Pythonの公式ドキュメント：2.5.7. f-strings

文字列の先頭にfを付け、波括弧 {} の中に変数名や式を記述するだけで、値を簡潔に表示できます。構文が直感的で可読性が高いため、現在のPython開発では標準的な書き方として採用されています。

name = "山田"
age = 30
print(f"{name}さんは{age}歳です")

# 出力結果
# 山田さんは30歳です

この方法の利点は、変数だけでなく計算式や関数の戻り値も直接埋め込める点です。コード量が減り、処理内容が一目で分かるため、学習段階でも理解しやすくなります。

score = 120
print(f"合計は{score + 10}点です")

# 出力結果
# 合計は130点です

また、数値の桁数指定や小数点以下の制御など、書式指定も柔軟に行えます。これにより、ログ出力や結果表示の品質が向上します。

format()メソッドを使用する

format()メソッドは、Python 2系から利用されてきた文字列埋め込みの方法です。

文字列内にプレースホルダ {} を配置し、format()の引数として値を指定します。複数の値を順番に埋め込めるため、一定の柔軟性があります。

name = "山田"
age = 30
print("{}さんは{}歳です".format(name, age))

# 出力結果
# 山田さんは30歳です

この方法は、f文字列が使えない古いPython環境との互換性を保つ目的で現在も使用されることがあります。

また、位置指定や名前付き引数を使えば、複雑なフォーマットにも対応できます。一方で、記述量が多くなりやすく、可読性の面ではf文字列に劣る点がデメリットです。

%演算子を使用する（旧来の書き方）

%演算子を使った文字列埋め込みは、Python初期から存在する方法です。

C言語由来の書式指定子を用いて値を埋め込みますが、現在では推奨度が低い書き方とされています。可読性が低く、型の指定ミスによるエラーが発生しやすいためです。

ただし、古いコードベースや解説記事では今も見かけることがあります。そのため、書き方を理解しておいて損はありません。

name = "山田"
age = 30
print("%sさんは%d歳です" % (name, age))

# 出力結果
# 山田さんは30歳です

新規にコードを書く場合は、f文字列を優先的に使用するのが望ましいとされています。公式ドキュメントでも、より新しいフォーマット手法の利用が推奨されています。>>printf 形式の文字列書式化

Pythonのprint関数で空白・改行なしにする方法

Pythonのprint関数の引数に複数の変数や値を指定したとき、引数がスペースで区切られ、引数の末尾で改行されるようになっています。これはPythonの標準機能で、デフォルトでこのような仕様になっています。

ここでは、print関数を使用したときに引数がスペースで区切られない・引数の末尾で改行されないようにする制御方法について解説します。

print関数の出力が引数の末尾で改行される理由

print関数は、出力の末尾に自動で改行を付与する仕様になっています。

これは、標準出力における可読性を高めるための設計です。複数回printを実行した場合でも、各出力が1行ずつ表示されるため、結果を視覚的に把握しやすくなります。

print("a")
print("b")
print("c")

# 出力結果
# a
# b
# c

処理結果を縦に並べたい場合には便利ですが、横並びで表示したい場合や、途中経過を1行にまとめたい場合には不都合になることもあります。

区切り文字を指定してスペースなしにする（sep引数）

sep引数は、複数の値を出力する際の区切り文字を指定するための引数です。

デフォルトでは半角スペースが使われますが、この値を変更することで表示形式を柔軟に制御できます。例えば、カンマ区切りやスラッシュ区切りで出力したい場合に有効です。

print(値1, 値2, 値3, sep=”区切り文字”)

print(2025, 1, 1)
print(2025, 1, 1, sep="-")
print(2025, 1, 1, sep="/")

# 出力結果
# 2025 1 1
# 2025-1-1
# 2025/1/1

sep引数を活用すれば、不要な空白を排除し、値を連結したような表示も可能になります。主に、1回のprintで複数の値を横並びに出力したい場面で使用します。

print(2025, 1, 1, sep="\n")

# 出力結果
# 2025
# 1
# 1

末尾の文字列を指定して改行なしにする（end引数）

改行を直接制御するために使用するのがend引数です。

endは、出力の末尾に追加される文字列を指定します。デフォルトでは改行文字が設定されていますが、これを空文字列に変更することで改行を抑制できます。

print(値, end=””)

print("abc", end="")
print("de")

# 出力結果
# abcde

この仕組みにより、複数回printを実行しても同じ行に出力できます。進捗表示や簡易的なログ出力など、実用的な場面で頻繁に利用されます。

sepとendは併用できるため、区切り文字と改行の両方を細かく指定することも可能です。

Pythonのprint関数でファイル出力する方法

print関数は画面表示だけでなく、ファイルへの出力にも利用できます。

ここでは、print関数を使った基本的なファイルへの出力方法を解説します。

print関数を使ってファイルに書き込む基本例

print関数を使ったファイルへの出力は、file引数に書き込み先のファイルオブジェクトを指定することで実現します。処理結果やログをテキストファイルとして保存したい場合に有効な方法です。

基本的な流れとしては、まずopen()関数でファイルを開き、その戻り値をprint関数のfile引数に渡します。このとき、書き込みモード（”w”や”a”）を指定する点が重要です。

# ファイルを開く
open_file = open("test.txt", "w")
# ファイルに文字列を書き込む
print("ファイルに書き出す内容", file=open_file)
# ファイルを閉じる
open_file.close()

print関数を使ったファイル出力は、文字列変換を自動で行ってくれるため、複雑な型変換を意識せずに済みます。ただし、ファイルを開いたままにするとリソースが解放されないため、適切にクローズする必要があります。

with文を使ってファイル出力する（推奨）

ファイル出力は先ほどの書き方も使えますが、with文を使った記述方法が推奨されています。

with文を利用すると、処理ブロックを抜けた時点で自動的にファイルがクローズされるため、リソース管理のミスを防げます。

この方法では、open()関数をwith文の中で使用し、そのファイルオブジェクトをprint関数に渡します。明示的にclose()を書く必要がなく、コードが簡潔になります。

with open("test.txt", "w") as open_file:
    print("ファイルに書き出す内容", file=open_file)

まとめ：Pythonのprint関数は学習初期に必須の基本機能

print関数は、Pythonにおいて最も基本的でありながら、学習初期から実務の基礎まで幅広く活用される重要な機能です。

文字列や数値の表示に始まり、リストや辞書といったデータ構造の確認、変数の埋め込み表示、出力形式の制御、さらにはファイル出力まで対応できます。

特に初心者にとって、print関数は「プログラムの動きを可視化する手段」として大きな役割を果たします。処理の途中経過や変数の中身を確認することで、コードの理解が深まり、エラーの原因も特定しやすくなります。

一方で、print関数の挙動や引数の意味を正しく理解しないまま使うと、改行や区切り文字の扱いで混乱することがあります。

本記事で解説したsepやend、文字列フォーマットの使い分けを押さえておくことで、意図した出力を安定して行えるようになります。